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石油エネルギー編

石油資源の量

地球上にある石油系資源には石油(原油)、天然ガス、オイルサンド、オイルシェールなどがあり、それらの総原始埋蔵量は、原油換算で15兆バレル(1バレル=約159L)以上と推測されています。このうち石油は、すでに発見され、商業的に採掘できる「確認可採埋蔵量」が2兆1,334億バレル、すでに使われたものを除く「残存可採埋蔵量」は1兆1,138億バレルで、その60%以上が中東地域に偏在しています。

石油の可採年数

現時点での残存可採埋蔵量を現時点での生産レートで割った値が可採年数ですが、探鉱活動と技術革新によって可採埋蔵量が継続的に追加されるため、全世界の可採年数は1980年頃の約30年から、1980年代後半には約40年となり、それ以来現在に至るまで約40年を維持しています。

重質油と軽質油

原油の品質の分類方法には、(1)物理的な比重、(2)含まれる硫黄分の多少、(3)原油の中にある炭化水素の主成分の違い、などがありますが、物理的な比重(API比重*)による分類がよく用いられます。

*API アメリカ石油協会

API比重

値が大きいほど軽質、小さいほど重質となり、帯域によって超軽質・軽質・中質・重質・超重質などに分類するのが一般的です。代表的な原油銘柄では、原油先物の価格指標にもなっているアメリカのWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)が40.8で超軽質、サウジアラビアのアラビアンライトが軽質、ドバイ原油が中質、アラビアンヘビーやカフジ原油は重質などとなっています。90%近くの石油を中東に依存する日本の輸入原油の平均API比重は35度程度(2007年)の軽質油となっていますが、日本の石油会社の精製施設は他国のそれと比べて比較的重質な原油を多く受け入れ精製することができる性能を備えています。

天然ガス

天然ガスは既発見の残存可採埋蔵量が6,137兆立方フィートあり、これは原油換算で約1兆バレル強に相当します。このうち中東地域と旧ソ連にそれぞれ約40%、約30%が賦存しています。
また未発見の従来型ガス田の埋蔵量も原油換算で約9,600億バレルほどあると見積もられています。
天然ガス田では高圧の気体が地層中に閉じ込められているため、一旦生産が開始されると、最終的な回収率は原油の場合よりはるかに高く、70〜80%以上になることも珍しくありません。
しかし、地上における取り扱いは原油の場合より厄介で、輸送効率を上げるためにはパイプラインや極低温による液化が必要です。このような施設には巨額の先行投資が必要なため、大きな埋蔵量が見込めて長期的なガスの引き取り手も確保されているといった条件が必要になります。
近年ではGTLのような常温で液体に改質する技術が実用化されているほか、化学的にDMEを合成したり、ハイドレートの形で貯蔵、運搬する技術なども盛んに研究され、中小規模のガス田でも効率的に開発できるような手法が提案されています。

オイルサンド

オイルサンドは、高い粘性の超重質油を多量に含んだ砂岩層で、その油の状態から「タールサンド」とも呼ばれています。地中深くにできた原油が地表近くに移動したあと、地下水に接触したり、バクテリアによって生物分解したりして軽質の炭化水素成分がなくなり、粘りの強い重質油になったと考えられています。
世界には約4兆バレルという膨大なオイルサンドがあり、その35%以上がカナダを中心とする北米に存在します。油価の上昇に伴って、露天掘りだけでなく坑井を用いた油層内回収法でも採算が取れるようになり、開発が盛んに行われています。

オイルシェール

オイルシェールは、石油になる前の段階であるケロジェンという有機物を大量に含む泥質の堆積岩の総称で、世界各地で大規模なオイルシェール層の存在が確認されています。その推定埋蔵量は数兆バレルとも言われています。
しかし、シェールは極めて緻密な岩石であることに加えてケロジェンには流動性がなく、石油分の抽出には岩石を採掘したあとに砕いて乾留する必要があり、商業的な利用は極めて限定的です。今後の効率的な開発技術の確立が求められています。